凝固剤(にがり)とは?化学的な凝固剤は体に悪い!? ~豆腐を固める添加物について
目次
豆腐の凝固剤
豆腐は、豆乳を固めて豆腐にするので、固めるための凝固剤というものが入っています。
文字通り、固めるための添加物です。
豆腐はにがりが入っているといいますが、にがり以外のものが凝固剤として使用されていることもあります。
豆腐の凝固剤について調べてみました。
豆乳を固めて豆腐にするための凝固剤とは
一般的に豆腐を固める凝固剤には3種類あります。
塩化マグネシウム含有物
硫酸カルシウム
グルコン酸(グルコノデルタラクトン)
塩化マグネシウム含有物
塩化マグネシウム含有物に限って「にがり」と表記して良いことになっています。
すなわち、にがりは、塩化マグネシウム含有物です。
その他、乳化にがりというものがあります。
塩化マグネシウム含有物をグリセリン脂肪酸エステル(乳化剤)や植物性油脂などでコーティングししたもので、食品表示上は「にがり」で良いため区別はつきません。
塩化マグネシウム含有物だけで凝固剤として成り立つのですが、生産性を高めるために花王が開発した凝固剤とのことです。
硫酸カルシウム
天然ものとしては石膏から作られ、海水の中のミネラルなどにも含まれています。
現在では、化学的に合成されたものが多く、カルシウム塩類を硫酸又は硫酸塩類と反応させて作られています。
グルコン酸(グルコノデルタラクトン)
ブドウ糖を発酵(酸化)させてつくられるもので、蜂蜜や大豆にも微量ですが含まれています。
天然にがり(化学的な生成をしていない凝固剤)
これまでに紹介をした3種類の凝固剤は、化学的に生成されたものがほとんどです。
しかし本来のにがりは、海水から作られています。
天然にがりは、組成海水塩化マグネシウム(本にがり)という凝固剤名になります。
粗製海水塩化マグネシウムも天然のものでほぼ同様のものです。
この天然にがりは、化学的に生成された塩化マグネシウム含有物よりも多くのミネラルを含んでいます。
したがって、天然にがりを使った豆腐は、化学的に作られた塩化マグネシウム含有物よりも技術的に難しく、凝固の効率が悪くなる傾向にあるようです。
天然にこだわった豆腐を求めているなら、天然にがりのものを選びましょう。
凝固剤の種類を見て買う必要があるか?
凝固剤のほとんどは、塩化マグネシウム含有物(にがり)が使われています。
他の成分であっても、体に害が出るほどの成分を含んでいるものはありません。
カタカナや化学的な名前が付いているだけで体に悪いもののように感じますが、さほど差はありません。
しいていうなら、
塩化マグネシウム含有物
粗製海水塩化マグネシウム
グルコン酸(グルコノデルタラクトン)
と書かれていれば大丈夫と思われます。
単ににがりという表現であると乳化にがりを使っている可能性もあるとのことです。
もし、天然にがりを使っているものがあれば、より化学的な生成方法でない自然なにがりが使われているので、甘みなどが多いと言われています。
一方で化学的なにがりを使用したものは、成分の薄い豆乳を使っても固まるということも知っておいたほうが良いかもしれません。
豆腐をいろいろ買ってみる中で、にがりについて注目してみるのも良いかもしれません。
私の好きな男前豆腐。添加物は不使用です。